モラハラで慰謝料請求は可能なのか?裁判例と相場をご紹介

モラハラで慰謝料請求は可能なのか?裁判例と相場をご紹介

モラハラ(モラル・ハラスメント)とは、家庭内におけるいじめのことで、相手に精神的なダメージを与えるれっきとした加害行為です。

家庭内で話しかけても無視されたり、「お前は役に立たない」など相手を中傷したりといった言動はモラハラに該当する可能性があります。

こちらの記事では、「モラハラ」について夫婦別に見る問題点や裁判事例をご紹介致します。

 

モラハラ加害者への慰謝料請求

モラハラ行為を受けた被害者は精神的苦痛を受けた場合、慰謝料を請求することが可能となります。(民法第709条、第710条)

請求金額は被害者の心身の症状やモラハラ期間、態様により様々ですが、モラハラを受けた被害者からすれば、せめて慰謝料で償ってほしいと考えられている方もいらっしゃるかと思います。

また慰謝料の他、財産分与や養育費など他の金銭給付についても重要になります。

しかし、加害者に慰謝料を請求するためには、相手に非を認めさせなければなりません。

モラハラを行う加害者はプライドが高く、罪の意識が低い傾向にあります。

むしろ攻撃している自分は正義で、攻撃されている相手が悪だと考えている人が多いため、なかなか被害者の意見に耳を傾けようとはしません。

慰謝料請求の話が耳に入った途端、モラハラがますます激化した、といった事例もありますのでモラハラを理由に離婚を検討され、証拠を集める際は相手に気づかれないように注意を払う必要があります。

 

モラハラ立証の際に有効な証拠

モラハラは肉体的な暴力と違い、精神的な暴力のため目に見えません。

そのため、証拠写真を抑えるなど、物的証拠を集めることは出来ません。

とはいえ、立証のためには証拠を集めなければなりません。

モラハラの立証のためには、日記や録音データ、精神科・心療内科への通院履歴などが有効とされています。

つまり、客観的にモラハラを受けていることがわかるような証拠が必要となります。

いずれの場合も、より多くのデータを集めることが重要となります。

また、記録データがモラハラ加害者に見つかり、処分されないように注意する必要があります。

なお、モラハラ行為を相手に黙って録音をする行為は盗聴にはならず、秘密録音(会話を相手に無断で録音をすること)になりますので、犯罪にはなりません。

 

モラハラの慰謝料の相場

先述の通り、モラハラ(モラル・ハラスメント)とは、家庭内におけるいじめのことです。

具体的には、精神的な暴力や嫌がらせをされることです。

最近、テレビなどでもよく聞くようになったモラルハラスメントですが、その慰謝料の相場はどの程度なのでしょうか。

あくまでも慰謝料は、個別的なケースによって金額が異なってきますが、裁判例をいくつか検討してみましょう。

 

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裁判例から見るモラハラの慰謝料

東京地裁平成17年2月22日

婚姻期間が10年以上の夫婦において、妻が自己本位な態度を取ったとして、慰謝料80万円が認められています。

 

この裁判例では、以下が考慮されています。

  • 妻が頻繁に深夜までダンスホールに入り浸り出費を重ねるという度を超した遊興生活をしたこと
  • 夫から注意を受けても反省の態度を示さず反感を抱き子供を連れて長期間別居をしたこと
  • 夫と話し合いをする機会を持つ努力をせず、時々の自己の感情の赴くまま身勝手な行動をし、夫が相当程度の心労を被ったこと

 

東京地裁平成16年12月10日

婚姻期間が20年以上の夫婦において、夫が妻に対する思いやりがなかったとして、慰謝料100万円が認められています。

 

この裁判例では、以下が考慮されています。

  • 夫は家族が食べ物を勝手に食べたといった些細なことで何度も激怒したこと
  • 夫が約4100万円も借金をするなど金銭面でのルーズさや時折見せる威圧的な態度や暴言

 

東京地裁平成17年11月11日

婚姻期間が30年以上の夫婦において、夫が高圧的な振る舞いをしたとして、慰謝料200万円を認めたものがあります。

 

この裁判例では、以下が考慮されています。

  • 夫が家族に対して明確な上下関係、主従の関係を強いてきたことが婚姻関係の破綻を招いた主たる要因であること
  • 別居までの32年間という長期間であったものの重篤な傷害を与えるほどの暴力行為は認められないこと

 

東京地裁平成17年3月8日

婚姻期間が10年以上の夫婦において、夫の妻に対する心ない発言などによって精神的苦痛を被ったというケースで、慰謝料250万円を認めたものがあります。

 

この裁判例においては、以下から夫の配慮に欠けた態度、威圧的かつ粗暴な言動にあったものというべきとしています。

  • 夫は、妻が過換気症候群その他のストレス性の身体的症状で苦しんでいるのに対し「おまえは頭がおかしい。」、「何でそんなに医者ばかりにかかるのか」と非難し、時には実力で通院を妨害しようとさえしたこと
  • 夫は、妻に少額の生活費しか渡さなかったにもかかわらず、妻の少額の支出にまで細かく干渉したこと
  • 夫が長男に暴行を加えたり、金を全部よこせといった心ない発言を繰り返したりしたこと

 

また、その後の事情として、以下も考慮されています。

  • 妻の健康保険被保険者証の送付を約7か月拒否したこと
  • 妻の私物の引渡しを拒否していることは妻に対する嫌がらせであるという点

 

これらの裁判例をみてみると、婚姻期間が長ければ、慰謝料の金額は高額になりやすく、また言動の内容等によっては、大幅に慰謝料の金額が増額されるようです。

 

裁判例に関するまとめ

裁判例では、100万円前後の慰謝料が認められるケースが多いようです。

 

ただ、婚姻関係への影響、行為の悪質さなどについてしっかり主張立証すれば、高額な慰謝料が認められることもあります。

 

当事務所は、そうした主張立証について豊富なノウハウがありますので、まずは一度ご相談ください。

 

夫婦別に見るモラハラの問題点

ここからは夫、妻それぞれの場合でのモラハラの問題点をご説明します。

いずれも、自分の非を認めない、という点が共通しており、個人の力では対応が難しい場合が多いです。

夫が加害者の場合

有効な解決方法は物理的な距離を取る、つまり別居です。

夫の場合、言葉の暴力に加え、身体的な暴力も行われることがあります。

また、身体的な暴力はなくても言い方などが強くなり、被害者は加害者に対して恐怖心を抱いており、生命、身体に対する危害の深刻化が予想される場合は早期の解決が必要となります。

 

妻が加害者の場合

有効な解決方法は親や夫婦共通の知人、または離婚を専門としている弁護士への相談になります。

妻の場合、口論になると感情的になり、激昂してしまうことで話し合いにならない場合があります。

そのような場合、上記のような相手に話を聞いてもらうことで仲介役となってもらうことができます。

 

おわりに

モラハラについて、夫婦別や裁判事例でご紹介いたしました。

もしもモラハラを受けているかも、と思った場合はまずはどのような言動をされているかを日々記録していきます。

それらが証拠となるため、決して加害者に見つからないように保存し、離婚専門の弁護士に加害者に対して慰謝料請求をする旨を相談しましょう。

 

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