マザコンの夫と離婚するには？その特徴と離婚方法

親子の関係が好ましいことは素晴らしいですが、さまざまな判断を母親にゆだねる、妻の意見より母の意見を優先するなどの傾向がある夫はマザコン（マザー・コンプレックス）の可能性があります。

今回は、マザコン夫との離婚方法について当社に寄せられたご相談事項を紹介いたします。

マザコンの特徴

マザコンの特徴としては、当人である夫にマザコンであるという認識がなく、なかなか改善しない、全く話し合いにならないといった傾向にあるということです。

そのため、マザコン夫を変えることは非常に難しく、「諦め」も選択肢に入れるのが良いでしょう。

マザコンに至る背景としては長年で培われた母親と息子の共依存にあり、母親と子どもの距離がうまくつかめていなかったことが原因であるといわれています。

つまり、マザコン夫には自立心が養われなかったため現状に至るということになります。

マザコン夫と離婚するための離婚届マザコン夫が何でも姑に相談して決める

妻が姑からいじめられるようなことがあっても、夫は姑の味方をして妻を守らない

日常の夫婦の会話や家庭内でのやりとりが、すべて姑に筒抜けである

姑が家事や子育てについて、過度に口出しをしてきても、それが当たり前だと考えている

このように、夫は、何かを決めるときにはいつも、妻の私と話し合うのではなく、姑に相談して決めてしまうし、何かあれば常に姑の味方をし私を守ってくれないということでお悩みのかたもおられることと思います。

夫がこのような人では、夫婦生活を送ることも大変おつらいことでしょう。

マザコン夫は、単に母親思いであるとか母親を大切にしているというものではなく、母親と息子がお互いに依存している状態なのです。

このような関係にある母親と息子は、それが当たり前の状態であり、当然のことであると感じています。

したがって、妻が、結婚したのであるから、母親よりも自分と相談して決めてほしい、子どもも含めて家族での生活を一番に考えてほしいと夫に話して説得しようとしても、夫が態度を改めるということは考えにくいでしょう。

マザコンの夫にとっては、母親との依存関係が生活の大前提となってしまっているのです。

本来、一番身近で支え合っていくべき夫が、自分よりも姑の意見を聞き、姑があれこれ口出ししてくることから守ってくれないというような状況では、結婚生活を続けていくのは大変つらいことだと思います。

マザコンの夫を受け入れることができず、そのような結婚生活には耐えられないというのであれば、離婚をすることを考えるのもひとつでしょう。

夫が離婚に同意してくれればよいのですが、マザコンの夫の場合には、離婚をするかどうか決める際にも、母親の意見なしでは決められず、結局話が進まないということも考えられます。

マザコンの夫と離婚したいが、話し合いでは離婚することができず、裁判をしなければならなくなった場合、マザコンであるということ自体は、法律上、離婚の原因としては規定されていません。

しかし、夫が姑の意見を聞くばかりであるとか、姑のいじめから守ってくれず、何度もそのようなことはやめてほしいとお願いしたのに改めてくれなかったので、婚姻関係が破たんしていると認められれば、離婚が認められるということになります。

当事務所は、マザコンの夫に悩む方の相談を日々受けており、ノウハウも蓄積しています。マザコンの夫と離婚したいがどうすればよいかお悩みの際は、お力になれるかもしれません。お気軽にご相談ください。

今回はマザコン夫との離婚方法についてご紹介しました。

マザコンの特徴としては妻よりも母を優先する、あらゆる判断を母に仰ぐなどがあります。

マザコン夫には自身がマザコンであるという認識がなく、マザコンの改善を求めても取り合ってくれない場合がありますので、改善させるというのは非常に難しいということを覚えておきましょう。

自分ではなく母を基準に物事を考え進行する傾向が強いため、マザコンの可能性が示唆され、結果自身の生活が窮屈に感じられた場合は一度弁護士に相談してみてはいかがでしょうか？

この記事の監修者

弁護士法人ひいらぎ法律事務所
代表社員弁護士　増田　浩之
東京大学卒。姫路で家事事件に注力10年以上。神戸家庭裁判所姫路支部家事調停委員。FP1級。